ドラマが作られること

小さな頃から、父と見る歴史ものの特番、映画、ドラマが好きだった。

「その時歴史が動いた」、「利家と松」、「軍師官兵衛」といった大河ドラマ、いつかあんな合戦のシーン、ドラマに出たいと、思った

甲冑を着けて、刀を振って、戦う、現代では考えられない、野蛮な行動でも

それが美しく見えた、そこにはドラマがあって、誰かのためであり、野望であり、計略であり、その物語りも大好きだった

今、ロケに参加して思うことは

1シーンのとてつもない苦労、例えば長篠の戦い、ロケ地は茨城で、山肌と、野原が広がる場所だった。その何もない土地に、物見櫓を建設し、馬の侵入を防ぐ柵、堀を15メートルくらい作成する

そして、エキストラはざっと50人、各事務所からそれぞれ、さらに10頭ほどの馬、100以上の武器と甲冑、草鞋、スタッフの朝、昼ご飯、宿泊先も

タイムスケジュールもかなりタイトに組まれていた、10分単位で刻まれ、衣装チェンジ、場面チェンジ、アングルチェンジ

朝の集合時間は、日が登る前、帰ってくる時は真っ暗、それが全工程でされる。

撮影は川の中に入る、寒さに凍えそうになる、

雨の強く降る日は、もっと身体が冷える。雨宿りしながらも、本番になればずぶ濡れの現場に出る。 一回でカットがかからないことは当たり前、

何度も撮り直す、身体は冷えるし、ヒートテックなんかは水を吸って冷たくなる

現場に立って思うことは、スタッフの方が、本当に作品を愛していること。 こんな気が遠くなる準備の数々と、長時間労働、 

それでも、めっちゃ、楽しそう。 もちろんスケジュール押してピリつく瞬間はあるものの、それは本気だから当たり前で、

大声で笑ってる、怒鳴ってる、そんな現場が大好きだ。

何十人もの人が、その一瞬のドラマを作るために黙って、その人の台詞を聞き、撮る、

そして、感情を爆発させたシーンを、冷静に撮る、構成して、また、編集。

視聴者に届くのは、そういうとてつもなく熱い仕事を通過した作品

だから、私たちは魅せたいし、心掴まれるんだと思う。

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